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コールセンターのAI導入やDXが失敗する理由は「人間が後で集計しやすいデータ構造」をそのまま使っているからです。CSVの抽出や2重入力といった無駄な作業を断捨離し、AIが処理しやすいOpsへと根本的に再構築する方法を解説します。
コールセンター(特にBPOの現場)では、いまだにこんな光景が日常茶飯事です。
オペレーターは、自社のCTI(作業量やKPI集計用)と、クライアントのCRM(応対履歴用)という2つのシステムを並列で開き、同じような内容を「2重入力」させられている。
そして夕方になると、SVやマネージャーが両方のシステムから大量のCSVデータを抽出し、VLOOKUPを駆使して日次レポートを作成する「謎のExcel職人作業」に、毎日数時間を溶かしている……。
この過酷なルーティンから抜け出すべく、多くの企業が「これからは生成AIの時代だ!」とツールを導入しようとします。
しかし、大半のコールセンターDXは失敗し、現場は全く楽になりません。なぜでしょうか?
■ 失敗の理由は「人間向けのデータ構造」
根本的な理由は、現在のシステムや入力ルールが「人間が後でExcelで集計しやすい構造」で作られているからです。
以前のブログで、新人OJTにおいて「情報の断片を投げつけ、相手の頭の中で『表』を作らせてはいけない」とお伝えしました。人が理解しやすいように、情報はあらかじめ整理しておく必要があります。
しかし、今のコールセンターのシステムは、これと同じ負担をオペレーターに強いています。
後でSVがレポートを作りやすいように、「お問い合わせ種別」「クレームフラグ」「商品カテゴリ」といった細かいプルダウンを、応対のたびにオペレーターに選択(分類)させているのです。
この「人間が人間のために作った細分化ルール」を残したまま、ただAIを導入しても意味がありません。
■ AIの最大の強みは「カオスからの抽出」
AIを現場に導入する最大のメリットは何か。
それは、「定量的なデータ(通話時間など)」と「定性的なデータ(テキストの応対履歴など)の混在が許される」という点です。
AIは、テキストの文脈を読み取って勝手に整理・抽出してくれます。
つまり、AIを前提とした運用なら、オペレーターに面倒な「フラグ立て」や「カテゴリ選択」をさせる必要すらなくなる可能性があります。生の応対履歴テキストさえあれば、後からAIに「今日の履歴から、プランAに関する不満の声をピックアップして集計して」と指示するだけで、一瞬でレポートが完成するからです。
■ AI自身に「最適なデータ構造」を聞け
では、どうDXを進めればいいのか?順番が逆なのです。
今のデータをAIに食わせるのではなく、まずAI自身にこう聞いてみてください。
「私が毎日こういうレポートを抽出したい場合、現場のオペレーターには『最低限どんなデータ構成』で入力させればいい?」と。
人間が扱いやすいように入力項目を増やす時代は終わりました。
AI導入の第一歩は、高価なツールを買うことではありません。「人間が集計するためだけに作られた、無駄な入力項目や2重入力を断捨離すること」です。
【無料相談受付中】
「SVが毎日レポート作成に追われている」「システムが複雑すぎてオペレーターの入力負荷が高い」とお悩みの経営者・マネージャーの方へ。
AIツールを導入する前に絶対にやるべき、「現場のデータ構造とOpsの断捨離」について、ぜひWanderin Consultingにご相談ください。
この記事を書いた人
コンサルタント永久 圭一keiichi Nagaku
債権管理業務に計15年、コールセンター事業者2社(計13年)に在籍
SVや地方センターや在宅業務センターのセンター長等に従事後独立
保有資格
DX推進パスポート
JDLA Deep Learning for GENERAL (G検定)COPCリーンシックスシグマイエローベルト
- コンプライアンス・オフィサー・消費者金融コース
- ビジネスキャリア検定(労務管理)
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