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「言っていることは正しいのに、部下が動いてくれない」と悩んでいませんか?「理屈の同意」と「感情の同意」は別物です。部下をAIのように「正論(プロンプト)」で論破するのをやめ、あえて相手に譲って組織を動かす泥臭いマネジメント術を解説します。
「では、お互いの認識をすり合わせましょう」
そう言いながら、部下に対して事実上のディベート(論戦)を仕掛け、完膚なきまでに論破してしまっている優秀なマネージャーをよく見かけます。
彼らの言い分は常に「100%正しい(正論)」です。
ロジックに一切の隙がないため、部下は「おっしゃる通りです」と頷くしかありません。マネージャーは「よし、納得してくれたな」と満足して面談を終えます。
しかし、数日経っても部下は一向に動かない。あるいは、あからさまにモチベーションを下げてしまう。なぜでしょうか?
■ 「理屈の同意」と「感情の同意」は別物である
ChatGPTなどの生成AIであれば、ロジックの通った「完璧な正論(プロンプト)」を入力すれば、文句一つ言わずに100点の答えを出してくれます。
しかし、人間は違います。
部下が「おっしゃる通りです」と言った時、彼らは「理屈では負けました(言い返せません)」と降伏しただけであり、「感情で同意」したわけではないのです。
「言っていることは正しいけど、この人のためには動きたくない」。そう思われた時点で、マネジメントとしては完全に失敗です。
ミーティングの本来の目的は「相手との議論に勝利すること」ではなく、「チームを動かしてビジネスを最適化すること」のはずです。
■ 白黒つけず、「濃淡」で落とし所を探る
では、感情を持つ人間を動かすには、どのような「プロンプト(指示)」が必要なのでしょうか。
私がコールセンターなどの泥臭い現場で実践しているのは、「0か100(白か黒)で結論を出さない」ことです。
正論という「白」で相手の「黒」を塗りつぶすのではなく、グラデーションの「濃淡」の中で、お互いが納得できるグレーの落とし所を見つけます。
この時、最も重要なテクニックがあります。
それは、「あえて相手に譲り、”自分の意見が通った”と相手に思わせる」ことです。
■ 「負けて勝つ」度量が人を動かす
100点の正解を押し付けて部下を萎縮させるくらいなら、部下の意見を取り入れた「80点のやり方」で、部下がノリノリで動いてくれる方が、結果的に組織の生産性は圧倒的に高まります。
「すり合わせる」とは、自分の正しさを証明することではなく、相手に花を持たせながら共通のゴールへ向かうことです。
部下はAIではありません。
全員に同じ「正論」をコピペして入力するのは、マネジメントの放棄です。
相手の感情という“不確定要素”に泥臭く向き合い、「あえて譲る」度量を持つことこそが、人間のマネージャーに残された最大の役割ではないでしょうか。
【無料相談受付中】
「正論を言っているのに組織が動かない」「エース級のマネージャーと現場の溝が深い」とお悩みの経営者・人事の方へ。
理屈だけでなく、人間の「感情」のケアまでを組み込んだ現場のOps構築・マネジメントの型化について、ぜひ一度ご相談ください。
この記事を書いた人
コンサルタント永久 圭一keiichi Nagaku
債権管理業務に計15年、コールセンター事業者2社(計13年)に在籍
SVや地方センターや在宅業務センターのセンター長等に従事後独立
保有資格
DX推進パスポート
JDLA Deep Learning for GENERAL (G検定)COPCリーンシックスシグマイエローベルト
- コンプライアンス・オフィサー・消費者金融コース
- ビジネスキャリア検定(労務管理)






