Content
情報整理は“思考の技術”!コールセンターで日々扱う膨大な情報。それをただ保管するだけでは、現場の力にはなりません。本記事では、「並べ替える」「捨てる」「加える」「分類する」という4つの整理の視点から、情報を“使える形”に整える方法を解説。業務効率と対応品質を高めたい方に向けた、実践的なヒントが詰まっています。
整理する=情報を「並べ替える」「捨てる」「加える」「分類する」。つまり情報を使いやすくする事
コールセンターの現場では、日々膨大な情報が飛び交います。顧客からの問い合わせ内容、対応履歴、マニュアル、社内ルール、システムの仕様…。これらの情報が整理されていないと、対応の質が下がり、オペレーターの負担も増加します。
「整理する」と聞くと、単に“片付ける”というイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、ビジネスにおける整理とは、もっと戦略的でロジカルな行為です。情報を「並べ替える」「捨てる」「加える」「分類する」ことで、使いやすくすることが本質なのです。
情報整理の4つの要素
1.並べ替える
情報の順序を変えることで、理解しやすくなります。たとえば、FAQを「頻度順」「重要度順」「対応時間順」に並べ替えるだけで、オペレーターの検索効率が大きく向上します。
2.捨てる
不要な情報を削除することで、ノイズを減らします。古いマニュアルや使われていないテンプレートが残っていると、誤った対応につながるリスクがあります。
3.加える
不足している情報を補うことも整理の一部です。顧客対応の履歴に「対応の背景」や「顧客の感情」などを加えることで、次回の対応がスムーズになります。
4.分類する
情報をグループ化することで、検索性と活用性が高まります。問い合わせ内容を「商品別」「トラブルの種類別」「顧客属性別」に分類することで、分析や改善にもつながります。
対処法:情報整理を現場で活かすために
1.情報の棚卸しを定期的に行う
現場で使われている資料やデータベースを定期的に見直し、「使っている情報」「使っていない情報」を明確にします。これにより、不要な情報を捨てる判断がしやすくなります。
2.オペレーターの視点で並べ替える
マニュアルやFAQは、現場の声をもとに並べ替えることで、実用性が高まります。「どこに何があるか分からない」という声が出ているなら、並べ替えのタイミングです。
3.情報の追加・分類を仕組み化する
対応履歴に「感情タグ」や「対応の難易度」などを加えることで、分類と分析が可能になります。これにより、教育や改善にも活用できる情報資産が増えていきます。
情報整理は、単なる作業ではなく、現場力を高める“思考の技術”です。ロジカルに情報を扱えるようになることで、対応の質が安定し、オペレーターの負担も軽減されます
私たちは、こうした情報整理の仕組みづくりから、現場改善を支援しています。「情報が多すぎて使いこなせていない」「マニュアルが形骸化している」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
この記事を書いた人
コンサルタント永久 圭一keiichi Nagaku
債権管理業務に計15年、コールセンター事業者2社(計13年)に在籍
SVや地方センターや在宅業務センターのセンター長等に従事後独立
保有資格
DX推進パスポート
JDLA Deep Learning for GENERAL (G検定)
COPCリーンシックスシグマイエローベルト
- コンプライアンス・オフィサー・消費者金融コース
- ビジネスキャリア検定(労務管理)