Content
共有の仕方で、チームの空気はガラッと変わる!「良いことは都度共有」「悪いことはまとめて系統立てて共有」──このシンプルなルールが、コールセンターの現場に驚くほどの変化をもたらします。本記事では、ヒューマンマネジメントの視点から、情報共有が与える心理的・組織的な影響を解説。現場の雰囲気を良くしたい、チーム力を高めたい方に向けた実践的なヒントが詰まっています。
良いことは都度共有/悪いことは纏めて系統立てて共有
コールセンターの現場では、日々さまざまな出来事が起こります。対応がうまくいった瞬間もあれば、クレームやミスが発生することもあります。こうした情報をどう共有するかは、チームの雰囲気や成長に大きく影響します。
「良いことは都度共有」「悪いことはまとめて系統立てて共有」。この考え方は、ヒューマンマネジメントの観点から非常に理にかなっています。単なる情報伝達ではなく、チームのモチベーションと改善力を高めるための“戦略的な共有”なのです。
なぜ「良いことは都度共有」なのか?
良い出来事や成果は、すぐに共有することで現場の空気が前向きになります。たとえば、オペレーターが難しい対応をうまく乗り切ったとき、それをすぐにチームで称賛することで、「自分の仕事が認められている」と感じられ、モチベーションが高まります。
また、良い事例は“成功のヒント”でもあります。リアルタイムで共有することで、他のメンバーもすぐに取り入れることができ、現場全体の対応力が底上げされます。
さらに、都度共有することで「ポジティブなフィードバックの文化」が根付きます。これは、心理的安全性の向上にもつながり、離職率の低下やチーム力の強化にも効果があります。
なぜ「悪いことはまとめて系統立てて共有」なのか?
一方で、悪い出来事やミスは、都度共有すると現場に緊張感や萎縮を生むことがあります。特に、感情的な伝え方や個人を責めるような共有は逆効果です。
だからこそ、悪いことは一定のタイミングでまとめて共有し、系統立てて「なぜ起きたのか」「どうすれば防げるか」を整理して伝えることが重要です。これにより、感情ではなく“改善”にフォーカスした建設的な議論が可能になります。
また、まとめて共有することで、個別のミスではなく「傾向」や「パターン」が見えてきます。これが、業務改善や教育の方針づくりに役立ちます。
対処法:共有の仕組みを整えるには?
1.良い事例はチャットや朝礼で即共有
「○○さんの対応、素晴らしかったです!」といった一言でも効果大。称賛文化を育てることで、現場の活気が変わります。
2.悪い事例は週次・月次でレポート化して共有
個人名を伏せたうえで、事例を分類・分析し、「改善ポイント」として共有。感情ではなくロジックで伝えることが大切です。
3.共有の目的を明確にする
「責めるため」ではなく「学ぶため」「活かすため」という目的をチームで共有しておくことで、受け取る側の姿勢も前向きになります。
情報の共有は、ただ伝えるだけではなく、チームの力を引き出す“マネジメントの技術”です。良いことはすぐに、悪いことは冷静に。このバランスが、強い現場をつくる鍵になります。
「現場の雰囲気をもっと良くしたい」「情報共有がうまくいっていない」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。コールセンターの現場改善を、マネジメントの視点からサポートいたします。
この記事を書いた人
コンサルタント永久 圭一keiichi Nagaku
債権管理業務に計15年、コールセンター事業者2社(計13年)に在籍
SVや地方センターや在宅業務センターのセンター長等に従事後独立
保有資格
DX推進パスポート
JDLA Deep Learning for GENERAL (G検定)
COPCリーンシックスシグマイエローベルト
- コンプライアンス・オフィサー・消費者金融コース
- ビジネスキャリア検定(労務管理)