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人は未来を思い描くと、自然と前向きになる──その力を職場に活かしませんか?コールセンターの現場で、日々の業務に追われるだけではスタッフのモチベーションは続きません。本記事では、「将来を考えると人はワクワクする」という心理的特性をヒューマンマネジメントに活かす方法を解説。キャリアの見える化や1on1面談の工夫など、現場で実践できる具体策を紹介します。チームの空気を変えたい方におすすめの内容です。
将来のことを考えると人はワクワクします──コールセンター現場に「未来志向」を取り入れるヒューマンマネジメント
日々の業務に追われるコールセンターの現場では、「今を回すこと」が最優先になりがちです。もちろん、目の前の対応を丁寧にこなすことは大切ですが、それだけではスタッフのモチベーションは長続きしません。
実は、人は「将来のことを考える」ときに、自然と前向きな気持ちになります。これは心理学的にも証明されており、未来に希望や可能性を感じることで、脳はポジティブに活性化されるのです。つまり、現場に“未来志向”を取り入れることは、ヒューマンマネジメントの観点から非常に有効なアプローチなのです。
なぜ「将来を考えるとワクワクする」のか?
人間の脳は、未来を想像することで「報酬系」と呼ばれる神経回路が活性化されます。これは、達成感や期待感を感じるときに働く仕組みで、モチベーションや創造性を高める効果があります。
たとえば、「このスキルを身につけたら、もっと難しい対応ができるようになる」「この経験がキャリアアップにつながるかもしれない」といった未来への期待は、日々の業務に意味を与え、前向きな行動を促します。
逆に、将来のビジョンが見えない職場では、「ただこなすだけ」の仕事になりやすく、離職率の上昇やパフォーマンスの低下を招くこともあります。
対処法:現場に“未来志向”を取り入れる3つの工夫
1.キャリアの「見える化」
「今の業務が、将来どんなスキルや役割につながるのか」を明確に示すキャリアパスを用意しましょう。たとえば、「対応品質が安定すればSV候補に」「新人教育に関わるチャンスがある」など、具体的な道筋を提示することで、日々の業務に意味が生まれます。
2.1on1で“未来の話”をする時間をつくる
定期的な面談では、業務の振り返りだけでなく、「今後どんなことに挑戦したいか」「どんな働き方を目指したいか」といった未来の話をする時間を設けましょう。上司が関心を持って聞くことで、スタッフは「自分の成長に期待されている」と感じられます。
3.小さな成功体験を積ませる
未来へのワクワク感は、「自分にもできる」という実感から生まれます。日々の業務の中で、少し背伸びしたタスクを任せたり、成果をフィードバックしたりすることで、自己効力感が高まり、自然と未来を意識するようになります。
「将来を考えるとワクワクする」──この感覚を、現場のマネジメントに活かすことができれば、コールセンターは単なる“作業の場”ではなく、“成長の場”へと変わります。 「スタッフのモチベーションが続かない」「離職率が高い」と感じている方は、まずは“未来の話”をすることから始めてみませんか?
私たちは、現場の空気を変えるヒューマンマネジメントの仕組みづくりをサポートしています。お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
コンサルタント永久 圭一keiichi Nagaku
債権管理業務に計15年、コールセンター事業者2社(計13年)に在籍
SVや地方センターや在宅業務センターのセンター長等に従事後独立
保有資格
DX推進パスポート
JDLA Deep Learning for GENERAL (G検定)
COPCリーンシックスシグマイエローベルト
- コンプライアンス・オフィサー・消費者金融コース
- ビジネスキャリア検定(労務管理)